YDNと言えばサーチターゲティング。
そう断言できるほど優秀な機能です。なぜでしょうか？
第一にリスティング広告の「補完」の役割を果たせる。つまり顕在層に接触できるゆえ成果を出しやすいのです。キーワードでのターゲティングがこれを実現させます。
第二に「潜在層」にもアプローチできる。クリック単価が低いので無難にCVへ繋げられます。リタゲと組み合わせればより確実でしょうか。
選ぶキーワード次第で「刈り取り」にも「認知」にもなりえる。要は使い方の「バリエーション」が広いのです。商材に合わせてカスタマイズすればCVが確保されましょう。そのためには仕組みや作法を理解しておきたいもの。
今回は「YDNのサーチターゲティング」について解説します。
CONTENTS
サーチターゲティングとは
YDNの配信手法です。過去にあるキーワードを検索したユーザーが、YDNと提携しているWebページを訪れた際に広告表示。
キーワードで対象ユーザーを定めます。
サーチキーワードリストとは
仕組みを掘り下げましょう。実施するには「サーチキーワードリスト」が必要です。
サーチターゲティングではキーワードを決めるのではなく、YDNに登録されているものを選ぶ。この選べるワードは「サーチキーワード」と呼ばれます。
サーチキーワードを選んだらリストに保存します。このリストが「サーチキーワードリスト」。簡単に言うとリスト内のユーザーへ広告を届けるのがサーチターゲティングです。
つまりどのキーワードを選ぶかで成果が変わることを認識してください。
サーチターゲティングのメリット
活用のメリットを見ていきましょう。
顕在層へアプローチできる
「顕在層」に接触できます。通常のディスプレイ広告は「潜在層」へアプローチします。
しかしサーチターゲティングはこの限りではありません。
例えばダイエットサプリで実施するなら「ダイエットサプリ 人気」「ダイエットサプリ ランキング」といったワードを検索したユーザーに接触できる。
実際に上記はサーチキーワードとして選べます。
これらのユーザーの特徴は？それは商品の検討段階に入っていることです。つまり適切なワードを選べば「顕在層」にも広告が届く。
この仕組みならスポンサードサーチで使用しているワードを転用できましょう。同じターゲットを違う局面でも追えますね。
つまりリスティング広告と併用でき「補完」の役割を果たします。これがサーチターゲティングのパフォーマンスが高い所以です。
クリック単価が低い
クリック単価が低いです。スポンサードサーチの半分以下で済ませられます。
リスティング広告だとクリック単価が高くCPAが合わない。こんな場面に遭遇することありませんか。
そんな局面ではキーワードの制限をかけざるを得ません。
しかしサーチターゲティングなら機会損失を防げる。クリック単価が低いのでCPAに余裕を持てるからです。
それどころから配信キーワードの範囲を広げられます。
先述のダイエットサプリで考えてみましょう。仮にリスティングで「ダイエット」というワードを選んでもCV率が悪くCPAが合いません。
ブランド力のある商品なら話は別です。
なぜでしょうか。それはダイエットと検索するユーザーがサプリに興味を持つとは限らないためです。それゆえ費用対効果で考えると「ダイエット」は質の良いキーワードではありません。
しかしサーチターゲティングなら帳尻を合わせられる。前述したようにクリック単価が圧倒的に低いので、一定数が購入すれば、獲得単価を担保できるのです。
クリック単価が低い上にキーワードで配信対象を定められる。この性質があるゆえ取りうる選択肢が多いことを認識してください。
サーチターゲティングの設定方法
実際にサーチターゲティングを設定していきましょう。
サーチキーワードリストを作成
まずは「サーチキーワードリスト」を作成します。
１.YDNのツールタグをクリック。
2.「サーチキーワードリスト管理」を選択。
3.「サーチキーワードリスト作成」をクリック。
4.商材に関連するキーワードを入力する。
5.「使用できるサーチキーワードリスト候補を検索」をクリック。
6.配信したいサーチキーワードを選ぶ。
7.リスト名を入力し「サーチキーワードリスト作成」をクリック。
これでサーチキーワードリストが作成されました。
キャンペーンの作成
続いてキャンペーンを作成します。
パフォーマンスを計測するために必ず専用のものを用意しましょう。
1.キャンペーン作成をクリック。広告掲載方式を「ターゲティング」か「インフィード広告」にする。
2.「保存して広告グループ作成へ」をクリック。
これでキャンペーンが作成されました。
広告グループで設定
広告グループに「サーチキーワードリスト」を紐づけます。
1.サーチターゲティングの「設定する」タブを選択。
2.配信したいサーチキーワードリストを選ぶ。
サーチターゲティングの設定が完了しました。あとは広告を作成すれば配信スタート。
パフォーマンスを高めるために
サーチターゲティングは「カスタマイズ」できる余地が多く、工夫するほどパフォーマンスが向上します。
商材によって手法は異なるものの汎用性があるやり方をご紹介します。
・リターゲティングと組み合わせる。
・インフィード広告と掛け合わせる。
・デモグラフィックターゲティングで絞り込む。
この4つ。順に見ていきましょう。
サーチキーワードリストの精度を高める
リストの精度を高めてください。
私がキャッシングメディアの集客で実施したパターンを紹介します。以下を作成しました。
これらのキーワードの特徴は何でしょうか。それはリスティング広告の配信が禁止されていることです。
アフィリエイトにおいて指名ワードはCV率が高く、広告主が独占したいため、リスティングを禁止している場合がほとんど。
しかしサーチターゲティングなら「検索エンジン」ではなく「サイト上」で接触します。違法性はありません。そのため入札を上げて配信。ゴールに近いワードなのでCVを確保しました。
この手段はWeb広告が盛んな分野で有効ですね。競合の指名ワードのボリュームが多く、サーチキーワードとして登録されやすいからです。
現在このやり方はメディアサイトでは使用できません。Yahoo!が規制をかけているためです。自社商材なら可能です。
ケースを変えてみましょう。リスティングで単価が高騰気味なワードを選んだ場合は？もちろん入札を下げれば獲得単価が合いますね。
このように選ぶキーワード次第で攻め方にバリエーションを出せます。商材に合ったリストを構築することが「肝」だと理解してください。
リターゲティングと組み合わせる
リターゲティングと組み合わせることも有効です。王道パターンですね。
初めにサーチターゲティングで接触します。一度でCVを起こせますが「認知」で終わるユーザーもいましょう。
そのため取りこぼしたユーザーを適度にリターゲティング。購入意欲が高まった段階で刈るイメージでしょうか。
なおこのパターンを実施するなら二つの施策をトータルで評価してください。
例えばサーチターゲは入札を下げてリタゲでは上げる。結果トータルのCPAを担保する、といった形ですね。リターゲティングを取り入れると工夫の余地が生まれます。
参照リンク :
以下はGDNのリマーゲティングについてですが解説しています。ご参照ください。
インフィード広告と掛け合わせる
成果が出たらインフィード広告と掛け合わせましょう。
使用のメリットは新たな「配信面」に広告が届けられること。掲載場所を広げればビジネスチャンスが増加します。
ただいくつか注意点も。第一にインフィード広告は「記事広告」「記事LP」といったクリエティブの要因でパフォーマンスが変わります。ここをおろそかにすると逆に成果が悪化しかねません。そのため単に横展開をせず上記にも気を払ってください。
一連の要素が噛み合うとアカウント上で一番のCV数を叩き出せる場合も。インプレッションが多いので獲得チャンスが多いのです。クリエティブに強い環境なら是非攻略しましょう。
第二に人気のある掲載面なので入札を高めなければなりません。つまり無理やり実施するとCPAに悪影響が出ます。
それゆえ獲得単価に合わせて入札を調整しましょう。無難な範囲でCPAを守るか、またはCV数を取りに行くのか。状況に合わせて活用してください。
参照リンク :
YDNのインフィード広告に関しては下記にまとめました。ご参照ください。
デモグラフィックターゲティングで絞り込む
デモグラフィックターゲティングで絞り込めばCV率が上がります。
デモグラフィックターゲティングとは
「年齢」「性別」で配信対象を定める手法。
例えば若い女性をターゲットにした商材で考えます。この場合シニアの男性に広告を届けてもCVするでしょうか？答えは明らかにNoですね。
そのため上記のユーザーは除外しましょう。成果に繋がらないなら接触しなければいいのです。そして若い女性を配信対象に定めてください。今回の場合なら「女性」「30歳以下」といった具合でしょうか。
これでCV率が上がりました。ターゲティングの精度が上がれば攻めの姿勢を取れる。アプローチが増えるように入札を上げれるわけです。
するとCV数が底上げされますね。こうやって運用に好循環が起きましょう。
おさらいです。ターゲット層が明確ならユーザーの属性を絞り込んでください。
そして入札を上げ広告の表示機会を増やしましょう。費用対効果が改善されます。
まとめ
今回は「YDNのサーチターゲティング」について解説しました。キーワードで配信の対象を定められます。
一発でCVを狙うのも良し。リタゲと組み合わせるのも良し。両方合わせてパフォーマンスの向上を狙うのもいいでしょう。商材に合うよう扱えばCV数が増えます。
