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絞り込み部分一致とは?メリットや設定方法、効果的な使い方まで徹底解説。

絞り込み部分一致とは?メリットや設定方法、効果的な使い方まで徹底解説。

「絞り込み部分一致って役に立ちますか?」
「絞り込み部分一致の効果的な使い方が知りたいです。」
「絞り込み部分一致の設定方法を教えてください。」

こんな疑問に答えていきます。

絞り込み部分一致は、マッチタイプの中でも非常に優秀な機能です。
バランスの良い配信手法であり、効率的にCVへ繋げることができるからです。

また、絞り込み部分一致の「特性」をうまく利用すれば、色々な施策パターンに応用でき、成果を飛躍させることができます。

今回は「絞り込み部分一致」について徹底解説します。

絞り込み部分一致とは

絞り込み部分一致は、設定したキーワードが検索語句に含まれる場合に、広告が表示されるマッチタイプです。

「美容整形」と設定した場合

  • 「美容整形」では広告が表示される。
  • 「美容整形 東京」では広告が表示される。
  • 「おすすめ 美容整形」では広告が表示される。
  • 「美容クリニック」では広告が表示されない。

他のマッチタイプと比較してみると、より仕組みのイメージが理解しやすいでしょう。

上図のように、「バランス型」のちょうどいい配信機能と言えます。

絞り込み部分一致のメリット

想定しやすい範囲で拡張される

絞り込み部分一致のメリットは、想定しやすい範囲でワードが拡張されることです。

以下のシチュエーションで見ていきましょう。

  • 商材は美容クリニックへの集客。
  • 設定キーワードは「美容整形 二重」
  • マッチタイプは、「絞り込み部分一致」

美容クリニックへの集客において、「美容整形 二重」と言うキーワードは、CVに繋がるキーワードです。

しかし、二重施術を検討しているユーザーは、「美容整形 二重」とピンポイントに検索するだけではなく、以下のワードでも検索するかも知れませんよね。

・美容整形 二重 費用(より施術を検討していると思われる)
・美容整形 二重 おすすめ(評判のいいクリニックを検討している)
・美容整形 二重 東京(東京で二重施術が可能なクリニックを検討している)
・美容整形 二重 ドクター(二重施術で評判のドクターを探している)
・…etc

このようなワードで拡張してくれれば、CVを取りこぼさずに済みます。

つまり、キーワード選定(絞り込み部分一致で)を適切に行えば、想定しやすい範囲で拡張されることで、以下の結果を見込めるのです。

  • CV数を底上げできる。(機会損失を防げるから)
  • CPAを担保できる。(無駄な検索語句には拡張されないから)

絞り込み部分一致の活用がお勧めのシーン

絞り込み部分一致の活用がお勧めのシーンをご紹介していきます。

予算が限られている場合

まず、広告予算が限られているタイミングでは効果を発揮しやすいです。

以下のシチュエーションで見ていきましょう。

  • 商材は新宿の居酒屋への送客。
  • 月の広告予算は5万円。

月間広告費が5万ともなると、リスティング広告でやれる施策は限られてきますよね。

この状況では、CPAを担保しながら確実にCVを取りつつ、予算を増やしていくのが正攻法な手段です。

そこで、絞り込み部分一致の出番です。

・「新宿 居酒屋」
・「新宿 居酒屋 食べ放題」
・「新宿 居酒屋 飲み放題」
・「新宿 居酒屋 おすすめ」
・…etc

「ゴールに近い(CVしやすい)キーワード」×「絞り込み部分一致」の組み合わせで配信していきましょう。

成果に繋がりやすいワードに集中し、無駄な広告費(成果に繋がらないワード)を使わなければ、確実に成果を見込めます。

広告予算に制限がある場合、以下がリスティング広告のベストプラクティス。

  • 「CVしやすいワード」×「絞り込み部分一致」で配信していく。(無駄なワードでは配信をしない)
  • 上記の施策でCV数を確保しつつ、CPAを担保する。
  • 広告予算を増やす。(成果が出たから)
  • 更に「違うCVしやすいワード」×「絞り込み部分一致」で配信を増やしていく。
  • CV数を確保しつつ、CPAを担保する。
  • 広告予算をもっと増やす。(更に成果が出たから)
  • 部分一致や、リターゲティングと組み合わせて本格的に広告施策をかけていく。

絞り込み部分一致は、スタートの段階では必須のマッチタイプと言えます。

部分一致で多くの検索語句に拡張されている場合

部分一致を多く使っているアカウントで、効果を発揮しやすいです。

以下のシチュエーションで見ていきましょう。

  • 商材は育毛クリニックへの集客。
  • 設定キーワードは「発毛」。
  • マッチタイプは「部分一致」。

この設定では、配信ボリュームこそ出るものの、次の検索語句にまで拡張されてしまいます。

・頭皮 イラスト。
・ハゲとは。
・ハゲ 2ch。

これはCVしないワードです。
無駄な検索語句でクリックをされても、費用対効果が悪化するだけですよね。

更に、検索語句を除外していこうとしても、広告効果は簡単には改善しません。

と言うのも、「発毛」のワードは検索数が多いので、除外の作業をしても、他の検索語句にどんどん拡張されていくからです。

結果的に、次の悪循環に陥ります。

  • CVが起きにくくなる。(不要なワードに拡張されるから)
  • CPAが悪化する。(CVが起きづらいから)
  • 結果的に、リスティング広告の成果が悪化する。

こんな事態は避けなければなりません。

そこで、マッチタイプを絞り込み部分一致に変更しましょう。
「発毛」と言うワードを含んだ検索語句のみに拡張されるので、CVが起きやすくなります。

部分一致でCPAが高騰している原因の一つは、「選定キーワード」と「マッチタイプ」がかみ合っていないからです。

その場合は、絞り込み一致に変更することで、以下のメリットが得られます。

  • CPAの高騰を防ぐ。(無駄なワードへの拡張がなくなるから)
  • CV獲得の機会を増やせる。(想定の範囲内にワードが拡張されるから)

絞り込み部分一致は、ボトルネックを解決する手段としても活用できるのです。

「検索数が多いワード」を部分一致で配信することを否定しているわけではありません。このやり方が噛み合うシチュエーションはあります。しかし、使い所を誤ると「ボトルネック」となり、アカウントの足を引っ張ることにもなります。

絞り込み部分一致の設定方法

実際に絞り込み部分一致の設定をしてきましょう。

Google広告の場合

まずは設定する広告グループを選択します。

1.「キーワード」を選択し「+」をクリック。

2.「+」を先頭に入力して、次にキーワードを入力する。
(英会話というキーワードで設定する場合、「+英会話」と入力をします)

3.「保存」をクリック。
これで、キーワードが絞り込み部分一致で設定されました。

Yahoo!広告の場合

まずは設定する広告グループを選択します。

1.「キーワード」を選択し「+キーワード作成」をクリック。

2.「+」を先頭に入力して、次にキーワードを入力する。
(英会話というキーワードで設定する場合、「+英会話」と入力をします)

3.「決定」をクリック。
これで、キーワードが絞り込み部分一致で設定されました。

絞り込み部分一致での効果を更に上げるために

絞り込み部分一致では、使い方次第でより成果を上げることができます。
ここでは効果的に活用するポイントを見ていきましょう。

・一語で使う場合は入札を弱める。
・二語で使う場合は入札を強める。
・部分一致と組み合わせる。
・定期的に無駄な検索語句を除外していく。

この4つです。それぞれ解説していきます。

一語で使う場合は入札を弱める

一語で使う場合は、入札を弱めて配信すると良いです。

以下のシチュエーションで見ていきましょう。

  • 商材は育毛剤のECサイト。
  • 設定キーワードは「育毛」。
  • マッチタイプは「絞り込み部分一致」。

先ほども述べた通り、絞り込み部分一致を使えば、CV獲得の機会をバランスよく増やせます。

しかし、一語で使用する場合、とりわけ検索数の多いワードで活用するなら注意が必要です。

ゴールからの距離が遠いワードでも多く配信することになるので、CV率は低い傾向にあるからです。

下図をご覧下さい。

CV率が悪化すると、CPAが高騰するのです。

例えば、以下の検索語句で拡張されたらどうでしょうか。(実際に多く配信されます)

・育毛 方法。
・育毛 安い。
・育毛 サプリ。

この場合ではCVすることもありますが、しないことも多くあります。
そのため、トータルの配信実績では次の結果に終わることも否めません。

  • CV数は増える。
  • しかし、CPAは高騰する。(CV率が悪いから)

CPAが悪化すれば、リスティング広告からの利益が出せませんよね。
こうなると、運用のパフォーマンスは悪いと言えます。

そこで、一語のキーワードには入札を下げると良いです。

入札を下げれば、クリック単価も下がります。更に、クリック単価が下がれば、同時にCPAも下がるからです。

一語で広告配信する場合は、バランスを考えると良いです。

ここまでの内容をまとめましょう。
「一語での絞り込み部分一致」では、入札を下げていくことで、次の結果を見込めます。

  • 必要なワードではCPAが下がる。(CV率が高いから)
  • CV率が悪いワードでも、CPAの高騰を防げる。(入札を下げているから)
  • 結果的に、CPAを悪化せずにCV数を増やすことができる。

二語で使う場合は入札を強める

二語で使う場合は、入札を強めて配信すると良いです。

以下のシチュエーションで見ていきましょう。

  • 商材は金融のメディアサイト。
  • 設定キーワードは「キャッシング 即日」。
  • マッチタイプは「絞り込み部分一致」。

「キャッシング 即日」というワードでは、ユーザーの検索意図が明確なので、CV率が高まる傾向があります。

しかし、注意点もあります。
CVしやすいワードでは、競合も必然的に入札をしているので、自社の広告をクリックしてもらえるとは限らないからです。

実際に、「キャッシング 即日」のワードを検索エンジンに入力すると、競合の広告がたくさん表示されます。

自社の広告がユーザーの目に入らなければ、キーワード選定が良くても、CVは起きませんよね。

そこで、入札を高めて配信すると良いです。

入札を高めれば、広告ランクが上がります。広告ランクが高まれば、掲載順位も上がるので、ユーザーに広告をクリックしてもらいやすいからです。

また、二語でのワードは検索意図が明確なので、CV率が高い傾向にあるのは先述の通りです。

そのため、入札を上げてクリック単価が高騰してもCV率が高いので、CPAを悪化せずに済むのです。

強気に配信することで、より確実に成果が見込めます。

ここまでの内容をまとめましょう。
「2語での絞り込み部分一致」では、入札を上げていくことで、次の結果が得られます。

  • ユーザーの目に広告が止まりやすくなる。(入札を高めているから)
  • ユーザーの検索意図が明確なので、CV率が高い傾向にある。
  • 結果的に、CPAを悪化せずにCV数を増やすことができる。

部分一致と組み合わせる

部分一致と適切に組み合わせて配信することで、より成果を見込めます。

絞り込み部分一致では、拡張の範囲が想定しやすく、効率よくCV獲得できることがメリットでした。

更に、ワードをうまく掛け合わせて活用することで、CV率が高まるのも先述の通りです。

このように、絞り込み部分一致は、パフォーマンス観点から見ると非常に優秀なマッチタイプです。

しかし、実は欠点もあるのです。
それは、「検索数が多くはない」という事実です。

検索数の限界をすぐに迎えると、広告表示の機会も減り、CV獲得のチャンスを逃してしまいますよね。

こうなってしまうと、以下のような配信結果に終わってしまいます。

  • 絞り込み部分一致でCPAを担保。
  • しかし、配信ボリュームには限界があるので、CV数が伸びず。
  • ある段階で成果が頭打ちになり、これ以上広告効果を見込めなくなる。

こんな事態は避けなければなりません。
そこで、部分一致の出番です。

配信ボリュームを多く出せる部分一致を「補完的」に使うことで、検索数のボリュームをカバーできるからです。

ポイントは、部分一致の入札を弱めることで、無理のない範囲で配信量(CV獲得の機会)を増やすことです。

「絞り込み部分一致」+「部分一致」での配信スキームは以下。

  • 「絞り込み部分一致」で入札を強める。(CPAを下げてCVを獲得)
  • 「部分一致」で入札を弱めつつも、配信ボリュームを出す。(CPAの悪化を防ぎつつCV数を底上げ)
  • 結果的に、CPAを悪化させずにCV数を増やすことができる。

それぞれのマッチタイプの「特性」をうまく利用することで、パフォーマンスを悪化させずに、より多くの成果を見込めます。

定期的に無駄な検索語句を除外していく

絞り込み部分一致で配信をしたら、定期的に不要な検索語句を除外していきましょう。

想定の範囲内で拡張されるとは言え、無駄なワードでのクリックもやはり起こるからです。

以下のシチュエーションで見ていきます。

  • 商材は新宿の居酒屋。
  • 設定キーワードは「新宿 居酒屋」。
  • マッチタイプは「絞り込み部分一致」。
  • お店の売りは徹底的な「安さ」。

この場合、「新宿 居酒屋 高級」と検索をされたらどうなるでしょうか。
クリックはされても、見込み客のニーズを満たせないので、CVは起きません。

このように、成果に繋がらない検索語句でのクリックが増えれば、CPAが悪化しますよね。
だから、無駄な検索語句を発見したら、除外をしていくと良いです。

この作業を定期的に行うことで、以下の結果が得られます。

  • CPAの高騰を防げる。(無駄クリックが減るから)
  • CV獲得の機会がより増える。(適切に広告費が消化されるようになるから)

除外設定は「守り」の施策に当たるものであり、リスティング広告の運用では必須の作業です。

「部分一致」の配信なら除外を行う運用者は多いのですが、「絞り込み部分一致」の場合だと怠る方が結構いらっしゃいます。しかし、細い部分における調整の積み重ねが、やがて大きな差となり成果として現れてきます。

なお、除外の設定方法については以下の記事に内容をまとめています。ご参照ください。

【Google広告】除外キーワードを設定して広告効果を上げよう。メリットから設定方法まで徹底解説。

まとめ

今回は「絞り込み部分一致」について解説をしました。

絞り込み部分一致は、ワードを拡張させる機能を持ちつつも、広すぎない範囲で検索語句を拾える、バランス型のマッチタイプです。

特に、次のようなシチューエーションでは活用すると良いです。

  • 広告予算が限られている時。(ピンポイントで使うことで、成果を出しやすいから)
  • 部分一致でCPAが悪化している時。(マッチタイプを変えるだけで、不要な検索ワードを拾わずに済むから)

また、絞り込み部分一致では、以下の点を考慮することで成果が出しやすいです。

  • 一語で使う場合は入札を弱める。(CPAの高騰を防ぐ)
  • 二語で使う場合は入札を強める。(強気にCVを獲得する)
  • 部分一致と適切に組み合わせる。(配信量を増やし、CV数を底上げさせる)

また、定期的に無駄な検索語句を除外していきましょう。
不要なインプレッションを削ることで、より絞り込み部分一致の精度が向上するからです。

「絞り込み部分一致をうまく使いこなせるか?」でリスティング広告の成果は大きく変わります。

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