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部分一致とは?メリットや設定方法、効果的な使い方まで徹底解説。

部分一致とは?メリットや設定方法、効果的な使い方まで徹底解説。

部分一致を使えば、パフォーマンスが向上します。
広告で接触できるチャンスが増えるので、CVを確保できるからですね。

しかし取り扱いには注意も。それは拾えるワードの範囲が広すぎることです。そのまま使えばCPAが悪化しかねません。慣れていない方はここで失敗しがちですね。

活用するなら既存アカウントを壊さず、着実にCV数を積み上げたいところ。理想はCPAを保ちつつ、「新規顧客開拓」に成功することでしょうか。

そのためには入札を調整したり、その他の施策と組み合わせたり、工夫が求められます。部分一致を扱いこなせたら運用者として一人前、と言っても過言ではありません。

今回は「部分一致」について徹底解説します。

部分一致とは

部分一致は「設定したキーワード」に関連する「検索語句」が検索された場合に、広告が表示されるマッチタイプです。

「美容整形 東京」と設定した場合

  • 「美容整形 東京」では広告を表示する。
  • 「美容クリニック」でも広告を表示する可能性がある。
  • 「二重まぶた 施術」でも広告を表示する可能性がある。
  • 「おすすめ アイプチ」でも広告を表示する可能性がある。

キーワードを含まなくても、検索エンジンが関連性を認めれば広告が表示される、と認識しましょう。よりイメージが湧くよう下図をご覧ください。

あらゆるマッチタイプの中で、一番訴求の範囲が広いですね。

部分一致のメリット

部分一致のメリットを見ていきましょう。

幅広いユーザーへアプローチできる

大量のユーザーにアプローチできます。

例えば「絞り込み部分一致」や「完全一致」では、ピンポイントに配信できる反面、検索数が少ないデメリットがあります。そのため獲得効率は良いものの、早い段階で成果に頭打ちが訪れやすい。イメージとしては以下のような形でしょうか。

  • 絞り込み部分一致、完全一致でアプローチ。(CPAが下がる)
  • 検索数が多くないのでCV数が伸び悩む。

これでは広告運用が成功したとは言えません。満足できるCV数を獲得していないためです。

一方で部分一致を使えば、最適化が進みます。前述の通り、設定キーワードに関する検索語句を拾えるからですね。つまり、CV獲得の機会が大きく増えるのです。

上記の裏付けとなる以下のデータをご覧下さい。

・入札キーワードと完全に一致しない検索語句の割合 70%
・過去6ヶ月に検索されたことのない、新規検索語句の割合20%
※いずれも、Google発表のデータになります。

・インターネットユーザーの検索ワードは常に変化をしている
・過去6ヶ月に検索された検索語句の割合は33.1%
※Yahoo発表のデータになります。

ここから分かることは、ユーザーが検索する全てのワードを、キーワードとして設定していくのは不可能という事実。しかし部分一致なら拡張機能により、拾える検索語句が増えるので機会損失を防ぎやすいとも言えるでしょう。従って、検索ユーザーのニーズを着実に拾ってCVに繋げるには、部分一致は必須と考えてください。

部分一致のデメリット

続いてデメリットを見ていきましょう。

配信対象が広すぎる

部分一致の仕組みはマイナス面にも働きます。拡張される範囲が広く、関係ないワードまで拾ってしまうからです。

以下のシチュエーションで考えてみましょう。

  • 商材は美容クリニックへの集客。
  • 設定キーワードは「美容整形 東京」
  • マッチタイプは「部分一致」

この場合「美容整形とは?」のワードでも広告が表示されます。CVは起きるでしょうか?
答えはNoです。上記を検索するユーザーは用語を調べているだけであり、美容整形を検討しているわけではありません。

つまり部分一致では、CVしないユーザーをも、配信対象に含んでしまうのです。

仮に上記のワードでCVしても、CPAが高騰します。

不要なワードへの拡張が多くなり、無駄なクリックが増えれば、当然パフォーマンスが悪化しますね。以下は部分一致における失敗事例。

  • 部分一致で配信をする。
  • 不要なワードを拾ってしまい無駄クリックが増える。
  • CVに繋がらないのでCPAが高騰する。
  • リスティング広告のパフォーマンスが悪化する。

配信ボリュームを増やしても、成果が悪化するなら本末転倒でしょう。部分一致を使うなら、デメリットを防ぐように活用することが前提です。単に活用するだけでは、満足する結果は得られません。

部分一致の設定方法

それでは部分一致を設定していきましょう。

Google広告の場合

広告グループを選択します。

1.「キーワード」を選択し「+」をクリック。

2.キーワードを入力する。

3.「保存」をクリック。
キーワードが部分一致で登録されました。

スポンサードサーチの場合

広告グループを選択します。

1.「キーワード」を選択し「+キーワード作成」をクリック。

2.キーワードを入力する。
3.マッチタイプを「部分一致」を選択。
4.「決定」をクリック。

キーワードが部分一致で設定されました。

部分一致の効果を上げるために

部分一致は拡張範囲が広いゆえ、CPAが悪化しやすいことは先述の通りです。そのため、仕組みがプラスに働くように扱うことが、成果を出すための秘訣。

「シチュエーション」や「商材」によって、方法にバリエーションはあるものの、今回は抑えるべきパターンを紹介します。

・不要な検索語句を除外していく。
・CVに繋がる検索語句を「キーワード」として追加していく。
・入札を弱める。
・リターゲティングと組み合わせる。

この4つ。それぞれ見ていきましょう。

不要な検索語句を除外していく

「除外キーワードの設定」をこまめに行いましょう。

除外キーワードとは

広告を表示させないワードを指します。

例えば、以下のシチュエーションで見ていきます。

  • 商材は美容クリニックへの集客。
  • 除外キーワードは「美容整形とは」を設定。
  • 配信キーワードは「東京 美容整形」を設定。
  • マッチタイプは部分一致を設定。

この設定では、ユーザーが「美容整形とは」と検索しても、広告は表示されません。

つまり無駄なワードを「除外キーワード」に登録すれば、無意味なクリックを防げるのです。私は「部分一致」と「除外設定」は表裏一体と考えており、活用の場面では次のプロセスを実施します。

  • 部分一致でキーワードを設定する。
  • 事前に除外すべきワードは、除外設定を済ませておく。
  • 最初のうちは細めに配信データを見つつ、不要な検索語句は除外する。
  • ある程度除外できたら、以後は定期的に検索語句を確認し、不要なワードを除外する。
  • 結果的にCPAの高騰を防ぎつつ、CV数の底上げが見込める。

いかがでしょう。除外作業を通せば、「拡張範囲が広すぎる問題」を解消できる、と認識してください。

参照リンク :

なおGoogle広告の除外キーワードについては、以下の記事で解説しています。ご参照下さい。

【Google広告】除外キーワードを設定して広告効果を上げよう。メリットから設定方法まで徹底解説。

重要な検索語句を「キーワード」に追加する

成果に繋がった検索語句を、キーワードとして「追加」しましょう。部分一致の対象範囲は広いので、予期しないワードでCVするからです。

以下のシチュエーションで見ていきましょう。

  • 商材は金融のメディアサイト。
  • 設定キーワードは「キャッシング」
  • 配信方法は部分一致。

「金欠 お金がない」の検索語句から、複数回CVしていたとします。

実際にCVワードです。

この場合、上記の検索語句は新しいキーワードとして追加しましょう。なぜか?それは部分一致の拡張で表示されただけの検索語句は、次回も広告が表示されるとは限らないためです。

しかしキーワードとして追加すれば、機会損失を防ぎやすくなり、CV獲得のチャンスを増やせるのです。

「検索語句の確認」->「CVワードの発見」->「キーワードの追加」というプロセスは、一つの最適化パターンだと理解してください。

参照リンク :

Google広告での検索語句の使い方は、下記にまとめています。ご参照ください。

【Google広告】検索語句を活用して最適化を進めよう。

入札を弱める

入札を弱めましょう。部分一致は配信対象が広いゆえ、必ず検討層にアプローチするわけではありません。言い換えるとCV率が低いので、弱く配信するのが無難です。ここは丁寧に見ていきましょう。

リスティング広告のメリットは、検討層に接触できることです。

CVまでの距離が近いユーザーにアプローチでき、CV率が高い傾向にあるのが、人気の所以。

しかしそれは、キーワード選定が適切に行われていることが前提で、部分一致はこのモデル通りにはならず。ビッグワードに拡張されることも多く、ゴール(CV)から遠いワードを拾うからです。

つまり配信ボリュームこそ稼げるものの、「潜在層」に接触するため、CV率が良くないのです。結果的にCVを達成しても、CPAが合いません。

そこで部分一致では入札を弱めましょう。下図をご覧ください。

入札を弱めてクリック単価が下がれば、同時にCPAも下がる。そのためCV率の低さを、入札面でカバーできる、ということなのでした。

リターゲティングと組み合わせる

リターゲティングと組み合わせることは必須ですね。

前項で述べた通り、部分一致は「潜在層」にも広告を届ける。潜在層はCV率が良くありませんが、別の特徴も見逃せません。それは広告で接触をした一部のユーザーが、商品に興味を持ってくれるという事実です。

つまり部分一致でアプローチしただけで、放っておくのは勿体ないのです。そこで適度にリターゲティングをかけていきましょう。

まずは部分一致で多くのユーザーに接触し、潜在層が商品を認知する。

仮にCVしなくても、商品に興味を持ってくれるユーザーが現れます。このタイミングでリターゲティングを実施。

適度にアプローチをすることで購入意欲が高まり、CVを達成します。部分一致に限らず、潜在層に接触するなら、リターゲティングは必須だと認識しましょう。

参照リンク :

なおGDNのリマーケティングに関しては、以下で解説しています。ご参照ください。

【GDN】リマーケティング広告とは?仕組みや設定方法、効果的な使い方まで徹底解説。

まとめ

今回は部分一致について解説しました。

ユーザーが検索する全ての検索語句を、キーワードとして設定していくことは不可能です。そのためビジネスチャンスを広げ続けるには、部分一致の利用は避けて通れません。

ただ部分一致の拡張機能は範囲が広すぎるのでしたね。それゆえに除外作業を行ったり、入札を下げたり、工夫をしながら活用してください。

アカウントに悪い影響を起こさず活用できれば、新規顧客開拓に成功します。

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