リスティング広告

完全一致とは?メリットやデメリットから設定方法、効果的な使い方まで徹底解説。

完全一致とは?メリットやデメリットから設定方法、効果的な使い方まで徹底解説。

「完全一致って使えるのですか?」
「完全一致の設定方法を教えてください。」
「完全一致で成果を出すためにはどうすればいいですか?」

こんな疑問に答えていきます。

私は、リスティングを主軸にして広告展開をする場合、完全一致を必ず使用します。
必要なワードで局所的に入札を高めることで、うまくCVに繋げられるからです。

完全一致の機能を利用すれば、以下のメリットが得られます。

  • 無駄な検索語句を拾わずに済む。(CPAの高騰を防げる)
  • 掲載順位をある程度コントロールできる。(CV獲得の機会を増やしやすい)

ただ、完全一致の機能は訴求範囲が狭いというデメリットもあります。
拡張機能がないので、成果に繋がる検索語句を取りこぼしやすいからです。

デメリット部分を防ぐためには、他のマッチタイプと組み合わせると良いでしょう。

  • 「絞り込み部分一致」と組み合わせる。(必要な検索語句の取りこぼしを防ぐ)
  • 「部分一致」と組み合わせる。(検索語句をより多く拾い上げる)

完全一致は便利ですが、しっかり機能するかは、使い方次第と言えます。

今回は「完全一致」について徹底解説します。

完全一致とは

完全一致は、「設定したキーワード」と「検索語句」が完全に一致する場合に、広告が表示されるマッチタイプです。

「美容整形 東京」と設定した場合

  • 「美容整形 東京」では広告が表示される。
  • 「東京 美容整形」では広告が表示されない。
  • 「美容整形 東京 おすすめ」では広告が表示されない。

事前に成果が見込めるキーワードがあれば、完全一致で確実に拾い上げていくことで、無理なくCVを獲得できます。

より完全一致のイメージが湧くよう、以下の図をご参照ください。

イメージで言うと、訴求範囲は狭く、ピンポイントで活用するマッチタイプと言えます。

完全一致のメリット

無駄な検索語句を拾わずに済む

完全一致で配信をすることで、無駄な検索語句を拾わずに済みます。

例えば、部分一致と比べてみましょう。部分一致では、「設定したキーワード以外の検索語句」にも拡張され、広告が表示されますよね。

仮に、関係ない検索語句で多くクリックされても、CVは起きません。そのため、CPAが悪化します。

しかし、完全一致で配信をすれば、その心配はありません。
「見込み客(設定したキーワード)」のみに、広告を届けることができるからです。

だから、「CVが見込めるキーワード」を把握できているなら、完全一致で登録すると良いです。

CPAを悪化させずに、CVを獲得することができます。

掲載順位をコントロールしやすい

完全一致で配信をすれば、キーワードの掲載順位をコントロールしやすいです。

大事なポイントなので、詳しく解説しましょう。

まず、掲載順位は、リスティング広告で成果を上げるための重要な要因です。
なぜなら、いくら広告を出稿したところで、掲載順位が低ければ、ユーザーの目に広告が止まりにくくなるからです。

その結果、クリックがされないので当然CVも起きません。

更に上記を解消しようとし、入札を大きく上げても、部分一致等のマッチタイプでは余計に成果が悪化します。

「拡張された不要なワード」においても入札が上がるので、無駄なクリック単価が高騰する割合の方が多いからです。

結果的に、狙ったワードでの掲載順位をコントロールしづらい側面があります。

しかし、完全一致なら話は別です。
設定したキーワードのみに、入札調整が行われるので、掲載順位を把握しやすいのです。

掲載順位をある程度コントロールできると、次のメリットが得られます。

  • CPAに余裕がある場合は、更に入札を強めることができる。
  • その結果、掲載順位が上がり、CV獲得の機会を増やせる。

完全一致では許容CPAが収まる範囲内で、できるだけ入札を上げましょう。

と言うのも、「価値のあるキーワード」で設定していればCV率が高く、入札を多少上げたところで、CPAを担保しやすいからです。

先程も、「完全一致ではCVが見込めるキーワードで登録をするべき」と勧めましたが、その理由がここにあります。

リスティング広告で成果を出したいなら、以下は完全一致を活用する際にオススメの戦略です。

  • 「成果の見込めるキーワード」を完全一致で設定し、やや「入札」を高める。
  • CPAに比較的余裕がある状態で、CVを獲得。(成約率がいいから)
  • ここから更に「入札」を高めて、掲載順位を上げる。
  • より広告をクリックしてもらいやすくなり、CV数がもう少し増える。
  • 上記のプロセスを「他の価値があるキーワード」でも実施していく。
  • 最終的に、完全一致を通して広告効果が改善される。

地味なやり方ですが効果があり、私自身よく使う手法です。

完全一致のデメリット

機会損失を起こしやすい

完全一致には、機会損失を起こしやすいデメリットもあります。

仕組みとして「不要なワード」へ拡張されないので、CPAの悪化を防ぎやすいのは先述の通りです。

しかし、同時に完全一致では、「必要なワード(CVに繋がりやすい検索語句)」にも拡張が行われません。

仮に、ユーザーがCVに繋がる検索語句を入力しても、完全一致にそのワードが登録されていなければどうなるでしょうか。

当然、自社の広告が表示されないので、CVを取りこぼすことになります。更に、実際にリスティグ広告を運用すれば分かるのですが、CVに繋がるキーワードを、全て完全一致で抑えることは不可能です。

なぜなら、ユーザーが検索する検索語句は多種多様であり、一つのキーワードと喚起されて検索される確率は少ないからです。
つまり、網羅的に設定をしようと思っても、物理的に追いつかないのです。

ここまでの内容をまとめましょう。
完全一致にはその特性上、以下のデメリットが付きものです。

  • 検索語句の拡張機能がないので、必要なワードを拾えず、機会損失を起こしやすい。(CVを逃す)
  • 「CVに繋がるキーワード」を全て設定し、機会損失を起こしやすい。(CVを逃す)

完全一致は便利ですが、バランスの良いマッチタイプではありません。

完全一致の設定方法

実際に完全一致を設定していきましょう。

Google!広告の場合

まずは設定する広告グループを選択します。

1.「キーワード」を選択し「+」をクリック。

2.[キーワード]の形で、キーワードを入力する。
(英会話というキーワードで設定する場合、[英会話]と入力をします)

3.「保存」をクリック。
これで、キーワードが完全一致で設定されました。

Yahoo!広告の場合

まずは設定する広告グループを選択します。

1.「キーワード」を選択し「+キーワード作成」をクリック。

2.キーワードを入力する。
3.マッチタイプを「完全一致」を選択。
4.「決定」をクリック。

これで、キーワードが完全一致で設定されました。

完全一致で更に成果を出すために

ここでは、完全一致で成果を出すために、大事な「考え方」「方法」をご紹介します。

完全一致には「メリット」「デメリット」それぞれあることは、先述の通り。
であれば、よりメリット部分は強化し、デメリット部分は防ぐように活用するのがベストです。

この観点から、以下の活用方法をお勧めします。

・「絞り込み部分一致」と組み合わせる。
・「部分一致」と組み合わせる。
・検索語句から「価値の高いキーワード」を拾い上げる。

それぞれ見ていきましょう。

絞り込み部分一致と組み合わせる

まずは、絞り込み部分一致と組み合わせることで、より効果を発揮しやすいです。
完全一致で取りこぼした「CVに繋がる検索語句」を、絞り込み部分一致で拾えるようになるからです。

以下のシチュエーションで見ていきましょう。

  • 商材は「新宿の居酒屋」。
  • 完全一致では「新宿 居酒屋」を設定。
  • 絞り込み部分一致でも「新宿 居酒屋」を設定。

新宿にある居酒屋への集客において、CVに繋がるキーワードは「新宿 居酒屋」です。

だから、当然このワードでは「完全一致」で入札を上げ、強気にCVを取りに行きます。

しかし、新宿の居酒屋を探している見込み客は、以下のようなワードでも検索をしますよね。

・新宿 居酒屋 おすすめ。
・新宿で飲み放題の居酒屋。
・食べ放題のコースがある新宿の居酒屋。

当然、これらもCVに繋がる検索語句であることに異論はありません。

そのため、「絞り込み部分一致」でも配信して、これらの検索語句も拾い上げるようにしましょう。

なお、この時のポイントは、絞り込み部分一致では、完全一致よりもやや入札を弱めると良いです。
なぜなら、絞り込み部分一致であっても、多少は無駄な検索語句を拾うからです。

例えば、以下のワードで拡張をされる場合もあります。

・新宿 居酒屋 アルバイト。
・新宿の居酒屋で働きたい。

これらはのワードは、CVに繋がらないと直感的にも分かりますよね。

そのため、入札を高めすぎると、無駄ワードでのクリック単価も高騰するので、完全一致よりも少し弱めるくらいがちょうど良いのです。

ここまでの内容をまとめしょう。
「完全一致」と「絞り込み部分一致」での配信スキームは以下。

  • 完全一致で入札を強める。(CVをできる限り取りに行く)
  • 絞り込み部分一致でやや入札を弱める。(CVを取りにいきつつも、CPAの悪化を防ぐ)
  • 結果的に、CV数をしっかり稼ぐ。

部分一致と組み合わせる

完全一致は、部分一致と組み合わせることで、より大きな成果を見込めます。

大事なポイントなので、詳しく解説していきます。

まず、ユーザーが検索するワードは多種多用であり、完全一致で(絞り込み部分一致を含めて)全ての検索語句を拾い切るのは不可能であることは、先述の通りです。

以下のデータをご参照ください。

  • 入札キーワードと完全に一致しない検索語句の割合は70%。
  • 過去6ヶ月に検索されたことのない、新規検索語句の割合は20%

上記はGoogleが発表したデータであり、これらを考慮しても、完全一致で攻め切るのは難しいことは納得できます。

だから、完全一致ではピンポントで配信しつつも、部分一致で幅広く検索語句を拾っていくと良いです。

以下のシチュエーションで見ていきましょう。

  • 商材は「水道工事の業者」
  • 完全一致では「水道工事 業者」を設定。
  • 部分一致でも「水道工事 業者」を設定。

水道工事の業者で、CVに繋がるキーワードは「水道工事 業者」です。
だから、当然このワードは「完全一致」で入札を上げ、CVを強気に取りに行きます。

しかし、水道トラブルで困っている見込み客は、以下のようなワードでも検索しますよね。

・トイレ 詰まる 業者。
・水回り トラブル。
・水道修理。
・排水溝 詰まり 業者。
・..etc

これらもCVに繋がる検索語句であることは、直感的にも理解できます。(実際にCVします)

だから、「部分一致」でも配信して、これらの検索語句も拾い上げましょう。(実際に上記のようなワードに拡張されます)

成果が見込めるワードに拡張されれば、CVを達成できます。

なお、部分一致では入札を弱めて配信しましょう。
他のマッチタイプに比べて拡張範囲が広く、無駄なワードも多く拾ってしまうからです。

また、部分一致を使うなら、「除外キーワードの設定」は定期的に行いましょう。
不要な検索語句をどんどん除外していけば、無駄なワードへの拡張はある程度抑えられます。

これらの点を踏まれば、「完全一致」と「部分一致」でバランスが取れ、より多くの成果を見込めます。

ここまでの内容をまとめしょう。
「完全一致」と「部分一致」での配信スキームは以下。

  • 完全一致では入札を強める。(CVをできる限り取りに行く)
  • 部分一致では入札を弱める。(幅広い検索語句にもアプローチをして、CVの取りこぼしを防ぐ)
  • 部分一致で定期的に「除外」をしていく。(CPAの高騰を防ぐ)
  • 結果的に、成果を悪化させずにCV数を増やしていく。

なお、除外キーワードについては、以下の記事に詳細をまとめています。ご参照ください。

【Google広告】除外キーワードを設定して広告効果を上げよう。メリットから設定方法まで徹底解説。

検索語句から価値の高いキーワードを拾い上げる

検索語句から、「価値の高いキーワード」を完全一致として登録することで、よりマッチタイプの最適化が進みます。
上記は、部分一致を多く使っているアカウントで効果を発揮しやすいです。

以下のシチュエーションで見ていきましょう。

  • 商材は「育毛シャンプーのECサイト」
  • キーワードは「育毛シャンプー」
  • マッチタイプは「部分一致」

この設定で、次のような検索語句への拡張と配信結果が得られたとします。(実際に起こった事例です)

  • 「育毛シャンプー」ではCPAが高い。
  • 「育毛シャンプー 通販」でもCPAが高い。
  • 「M字はげ シャンプー」では、CV数を稼げてCPAも低い。
  • その他の検索語句では中々CVが起きず。

この場合、成果の良い「M字はげ シャンプー」のキーワードは、別の広告グループで新たに「完全一致」として登録すると良いです。

完全一致として別に切り分けることで、次の施策を展開しやすいからです。

  • 入札を強めて掲載順位を上げる。(CV数をできる限り増やす)
  • 新たな広告文を作成して、品質スコアとクリック率を上げる。(クリック単価が下がるので、CPAも下げられる)
  • 結果的に、「キーワードの最適化」が進み、費用対効果が改善される。

完全一致のメリットは、入札を強めてピンポイントにCVを取りにいけることです。

この強みを生かすために、拡張が行われるマッチタイプを使っている割合が大きいなら、定期的に検索語句を確認していきましょう。
完全一致として使えそうなら新たに設定することで、最適化が進んでいきます。

まとめ

今回は「完全一致」について解説をしました。
完全一致は、訴求する範囲は狭く、ピンポイントに活用するマッチタイプです。

実際に使用していくことで、以下のメリットが得られます。

  • 無駄な検索語句を拾わずに済む。(CPAの高騰を防げる)
  • 掲載順位をある程度コントロールできる。(CV獲得の機会を増やしやすい)

しかし、完全一致の仕組みはデメリットにも働きます。
拡張機能がないので、CVに繋がる検索語句を拾えないからです。

だから、完全一致を使うなら、より効果を発揮されるように活用していきましょう。
以下の手法をお勧めします。

  • 「絞り込み部分一致」と組み合わせる。(必要な検索語句の取りこぼしを防ぐ)
  • 「部分一致」と組み合わせる。(検索語句をより多く拾い上げる)
  • 検索語句から「価値の高いキーワード」を拾い上げる。(完全一致に切り替えて、ピンポイントに配信していく)

うまく使いこなせれば、確実にCVの獲得を見込めます。

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