GDNの効果をもっと上げたい。どうしたらいい?
この記事では、こんな疑問に答えていきます。
GDNは「カスタマイズの自由度」が非常に高い反面、使いこなせなければ成果は半減します。
機械学習時代において、GDNの運用効果を高める手段は、以下の2通りです。
- 成果を安定させる。(CPAを安定させる)
- 成果が安定してきたら、自動化に切り替える。(CV数を飛躍的に増やす)
今回は「GDNの効果を高めるポイント」について徹底解説します。
CONTENTS
成果を安定させるためのポイント
成果を安定させて、運用の効果を上げるためのポイントを見ていきます。
ユーザー属性を絞り込む
商材のターゲット層が決まっている場合、デモグラフィックターゲティング(ユーザー属性の絞り込み)を活用すると、成果を出しやすいです。
ユーザー属性を絞り込めば、商材のターゲット層へ効率的にアプローチできるからです。
例えば、商材のターゲット層が20代~30代の女性なら、下図のようにピンポイントで広告を届けることができます。
ターゲティングの精度が向上すれば、広告の効果が飛躍することに異論はありません。
今までデモグラフィックターゲティングを活用していなかったなら、ユーザー属性を絞り込むことで、以下のメリットが得られます。
- 無駄な広告費を削減できる。(不要なユーザーを除外できるから)
- CPAが下がる。(ターゲティングの精度が上がるから)
広告費が大きいアカウントほど、デモグラフィックターゲティングに目を向けると良いです。
なお、デモグラフィックターゲティングについては以下の記事で詳細を解説しています。ご参照ください。
デバイスでも最適化を図る
デバイス別でも最適化を図ることで、GDNの費用対効果を改善できます。
商材によっては、
・スマートフォンばかりでCVが起きる。
・PCではCVが起きるけど、スマホでは起きにくい。
といったようなことがケースバイケースで起こりえますよね。
だから、GDNの運用でもデバイスごとに調整していけば、その分だけ成果が向上するのです。
上記を満たす一番オススメな方法は、キャンペーンをデバイスごとに作成することです。
例えば、以下のシチュエーションを考えてみます。
- PC向けの商材。
- 広告予算30万円。
この場合、デバイス別にキャンペーンを分けることで、スマホよりもPCで広告費を消化させることができます。
「成果が出やすいデバイス」に広告費を寄せれば、CV獲得の機会が増えますよね。
例えば、以下のシチュエーションを考えてみます。
- スマホ向けの商材
- なるべく1件でも多くCVを獲得したい。
スマホ向けの商材では、競合も当然スマートフォンに広告出稿をしています。
すると、スマホの広告枠の価値が上がります。(よくあるパターンです)
競合が多く増えればクリック単価が高騰するので、自社は入札を上げなければなりません。(競合とのオークションに勝たなければならないからです)
この状況下で適切な運用を行うには、以下がベストプラクティス。
- スマートフォンの入札単価を上げる。(CVを取りに行く)
- PCの入札単価はそのままにする。(CPAを担保する)
デバイス別にキャンペーンを分けることで、上記を実現できるようになります。
スマートフォンのみの入札を上げることで、無駄な広告費を使わずに(PCの入札を上げず)、「CV獲得の機会」を増やす(スマホの入札を上げる)ことができました。
商材によっては、デバイスごとに運用調整をかけていくことで、成果がガラッと変わります。
なお、デバイスの最適化については以下の記事で解説しています。ご参照ください。
無駄なプレースメントを除外する
GDNである程度の配信実績があるなら、成果の悪いプレースメントを除外することで、効果の改善が見込めます。
GDNでは広告が届く範囲が膨大なため、「意図しない配信面」への広告表示を避けることで、無駄な費用を削減できるからです。
プレースメントの除外は、「守りの施策」と言えるものであり、実施することで以下のメリットを享受できます。
- CPAの高騰を防ぐ。(無駄な広告費を削減できるから)
- CV獲得の機会を増やす。(より適切に広告費を活用できるから)
GDNを運用していく過程では、定期的にプレースメントの精査をしていくと良いでしょう。
プレースメントを除外していく作業は地味です。そのため、実施していないアカウントも多く見受けられます。だからこそ、自社がコツコツと真面目に取り組めば、それだけ費用対効果が改善されます。
なお、「プレースメントの除外」については以下の記事で詳細を解説しています。ご参照ください。
複数のターゲティングを掛け合わせる
GDNでは、ターゲティング(誰に広告を届けるか)の精度が向上するほど、成果を出しやすくなります。
ターゲティングの確度が上がれば、広告を届けたい見込み客へ、より確実にアプローチできるからです。
結果的に、コンバージョン率が上がるので、CPAが下がります。
ターゲティングの精度を向上させるオススメな方法は、「複数ターゲティングの掛け合わせ」です。
参考までに、
・アフィニティカテゴリ(人をターゲティング)
・コンテンツターゲット(配信面でターゲティング)
の掛け合わせで考えてみましょう。
シチュエーションは、「化粧品の通販サイト」とします。
化粧品に興味があるユーザーは、美容関連に興味を持っていると考えられますよね。
だから、まずはアフィニティカテゴリ(美容関連)で大きくターゲティングします。
次に、この「ターゲット層」に対して、広告表示をするシチュエーション(配信面)を絞り込みます。
「美容関連に興味を持っているユーザー」が、「化粧品関連のWebサイト」を見ているタイミングで、広告を表示すればターゲティングの精度が上がります。
「人」のターゲティングをした上で「配信面」を絞り込めば、より効果が出そうな場面で、広告を表示させることができます。
なお、ターゲティングの掛け合わせを行うには、GDNの全体像が頭に入っていると良いです。
その都度、適切なターゲティングの組み合わせを引き出せるようになるからです。
GDNのターゲティング手法については、以下の記事にまとめていますのでご参照ください。
自動化で運用の効果を上げるためのポイント
CPAが安定したら、自動化機能を最大限利用して、CV数を獲得していきましょう。
自動入札でCV数を飛躍的に増やす
GDNの成果が安定してきたら、入札を「手動」から「自動」に変更することで、CV数を飛躍的に増やすことができます。
成果が安定するとCPAを担保できるようになりますが、同時に起こるのがCV数の伸び悩みですよね。(よくあるパターンです)
「自動入札」を使えば、この壁を破ることができます。
よりCVを獲得できるよう、自動で入札が行われ、広告表示の機会が増えるからです。
自動入札の中でも、とりわけ「目標コンバージョン単価」がオススメです。
設定したCPAの値を維持しようとしたまま、同時に「CV獲得の最大化」も実現できるからです。
目標コンバージョン単価では、短期的には設定したCPAを上回ったり下回ったりします。しかし、長期的には設定した「目標値」に落ち着くよう、運用が調整されていきます。
目標コンバージョン単価を活用することで、以下のメリットを享受できます。
- 入札を弱めた方がいい場合は、入札を弱くして確実にCVを獲得。(CPAが下がる)
- 入札を高めた方がいい場合は、入札を高めて強気にCVを獲得。(CV数が底上げされる)
- 上記が自動で行われ、獲得CV数が飛躍的に増える。
なお、「目標コンバージョン単価」については以下の記事で詳細を解説しています。ご参照ください。
広告の最適化を自動で進める
「広告の最適化」が自動化で行われれば、GDNの成果はより向上します。
GDNでは、「画像広告」「テキスト広告」を合わせると、たくさんのパターンの広告形式があります。
でも、それぞれのキャンペーンの広告グループ単位で、「どのパターンのクリエティブがいいのか?」を運用者の頭で追求し続けるのは困難です。(時間、すごいかかりますよね・・・)
これを解決するのが、レスポンシブ広告です。
レスポンシブ広告では、自動でひたすら広告のABテストが行われ、成果の出やすいパターンの広告を作成し続けてくれるからです。
更に、レスポンシブ広告では一つの広告パターンを作成(アセットと呼ばれるものを使用します)すれば、50以上のサイズに自動変換され、あらゆる広告枠への配信が可能になります。
つまり、通常バナーと比べて、抑えることができる「配信面」が圧倒的に多いのです。
結果的に、CV獲得の機会を大幅に増やせます。
「ターゲティング」はしっかりしていても、「クリエティブ」までは中々目が行き届かない場合は、特に活用してみてください。
以下のメリットを享受できます。
- インプレッション数が増え、「CV獲得の機会」が増加する。(配信先が増える)
- 「広告の最適化」が自動で行われる。(成果が出やすくなる)
- 「広告制作」の手間が省ける。(「画像」と「見出し」だけ用意すれば作成できる)
なお、「レスポンシブ広告」については以下の記事で詳細を解説しています。ご参照ください。
まとめ
今回は、GDNの広告効果を高めるポイントについて解説しました。
AI時代に突入している現代では、「機械学習をいかに味方につけるか」という点で成果が変わります。
手動では運用に限界があり、自動化機能を適切に扱えば、「限界の壁」を突破できるからです。
そして、自動化機能を利用する上では大事なポイントがあります。
それは、単純に使うだけでは成果が見込めないことです。
Googleの機械学習は、過去のCVデータを参照します。
そのため、運用がうまくいっていないと機会学習の質も落ちるのです。
だからこそ、これまで以上に丁寧な運用が求められます。
最後にGDNでの効果を高めるポイントについてもう一度。
- 「手動」で成果を安定させる。(CPAを安定させる)
- 成果が安定したら、「自動化機能」に切り替える。(CV数を飛躍的に増やす)
二つともしっかり満たせているアカウントは数少ないです。
だから、自社がしっかりGDNの運用に取り組めば、競合と差をつけることができます。