GDNではレスポンシプ広告を使うと心強いです。
第一にあらゆるサイズへ変換されるのでリーチを増やせる。つまりビジネスチャンスが増加します。第二に手間がかからないので制作コストを落とせる。バナーを作成せずに済むのでスムーズな運用を展開できますね。
ディスプレイ広告全盛期の今、レスポンシブ広告を扱えるかでパフォーマンスが変わると言っても過言ではありません。
しかし仕組みはしっかり理解しておきたいところ。クリックを稼ぎやすい性質なので、的外れな広告を作成すれば、逆に成果が悪化しかねません。どれだけ便利な機能でも用途用法を守っての使用を心がけてください。
今回は「GDNのレスポンシブ広告」について解説します。
CONTENTS
GDNのレスポンシブ広告とは
広告枠に表示されるよう「サイズ」「表示形式」「フォーマット」が自動調整される広告のこと。Googleがアセットと呼ばれる「広告見出し」「広告文」「画像」「ロゴ」の組み合わせから様々なパターンを作成します。
広告作成の自動機能と考えればイメージが進みますね。
レスポンシブ広告のメリット
多くの配信先へ広告が届く
GDNで対応している全てのフォーマット(テキスト、イメージ、ネイティブ)、50以上のバナーサイズに変換可能。あらゆる「広告枠」を抑えられるのでインプレッションが増えます。
今までとは異なる配信先に表示できれば新たなユーザーへ接触できる。つまりCVを期待できます。
要は広告サイズを網羅して「CVの最大化」を図ると認識してください。
広告の最適化が進みやすい
レスポンシブ広告では機械学習を利用し、パフォーマンスから予測を立て、最適なアセットの組み合わせを決めます。Googleが自動で広告のABテストを行い、成果の出やすい広告を作成してくれるのです。
従来は運用者がクリエティブのテストを行ってきました。CV率を検証したり、クリック率を考慮したり、地道に分析してきたわけです。
しかしレスポンシブ広告ならその必要がありません。Googleが代わりに行ってくれます。自動で「広告の最適化」が進むのはメリットでしょう。
バナー作成の手間を省ける
広告制作の手間を省けます。
通常バナーを作成するなら訴求ポイントを考えてデザインする。実はこの工程は時間がかかり環境によってはこなせません。ディレクターとデザイナーが必要だからです。そのため配信までのロスが起きることがありました。
しかしレスポンシブ広告ならアセットを用意するだけで解決。時間がかかりません。
制作関連の工数が下がればより「重要なタスク」に集中できます。もしクリエティブに明るくない環境なら、レスポンシブ広告の導入で切り抜けられるでしょう。
純粋な訴求力の高さは通常バナーの方が上。レスポンシブを広告を活用し切った後、更なるパフォーマンスを望むなら、通常のクリエティブが必要なことも認識してください。
GDNレスポンシブ広告の設定方法
実際にレスポンシブ広告を作成していきましょう。
まずは広告グループを選択。
1.「広告と広告表示オプション」を選ぶ。
2.「+」をクリック。
3.「レスポンシブディスプレイ広告」を選択。
4.「最終ページURL」を入力。
5.「画像とロゴ」をクリックし画像をアップロード。
6.「広告見出し」を入力。(30文字以内)
7.「長い広告見出し」を記載。(90文字以内)
8.「説明文」を入力。(90文字以内)
9.「会社名」を記載。
「保存」をクリックすればレスポンシブ広告の完成です。
なお使用する画像については以下のサイズに合わせてください。
- 広告に使用する画像 : (推奨サイズ:1200×628 1MB以下)
- ロゴ画像(推奨サイズ:1200×1200 1MB以下)
レスポンシブ広告の効果を高めるために
高パフォーマンスを望むなら仕組みがプラスに働くよう扱いましょう。ここでは以下を紹介します。
・「画像」「文言」をランディングページに合わせる。
・無駄な配信先を除外する。
・ユーザー属性を絞り込む。
・通常バナーと組み合わせる。
この4つ。順に見ていきましょう。
「画像」「文言」をランディングページに合わせる
レスポンシブ広告は「画像」と「文言」が目立つ広告フォーマットです。それゆえこの二つの要素の組み合わせには気を払いたいところ。
以下はダイエットサプリの案件で私が作成したものです。
配信結果は良好でした。ダイエットに興味があるユーザーに、ダイエット訴求の広告を見せ、サイト上でダイエット商品を訴求したからです。「広告」->「遷移先LP」の内容に一貫性があればCV率は上がります。
それでは以下のように作成すればどうなるでしょう。
この場合「反応」が良くありません。「綺麗になりたい」と考えている人が広告をクリックしても、サイトではダイエット商品について書かれている。つまりこのユーザーがダイエットに興味がないならサイトから離脱します。そしてCV率が下がりCPAが悪化する。
極端な例ですが意味合いは伝わるでしょう。どれだけクリックされやすい広告を作成しても、サイトの内容とズレていればCVしません。
まとめましょう。まずは「画像、文言」の組み合わせと「サイトの内容」を合致させる。そうやってCV率を担保させます。その上で、見込み客が興味を持つような広告を作成しましょう。クリック率が上がります。正しく扱うことでパフォーマンスが向上することを理解してください。
無駄な配信先を除外する
多くのプレースメントへ広告を届けるなら注意点もあります。成果に繋がらない配信面も出てくるからです。
仮に相性の悪い配信先で広告費を消化したらどうなるでしょうか?もうお分りですね。成果に繋がりません。そのため定期的にプレースメントを精査するよう心がけてください。簡単に言うと、CPAが跳ね上がっている配信先を停止すればいいのです。
例えばCPAが3倍に高騰しているプレースメントがあったとする。そんな場合は即停止です。もちろんリマーケティング経由でのCVがあるかも知れません。しかしトータルで見れば赤字でしょう。
それにGDNが束ねている配信先は膨大。一つ除外したところで、他のプレースメントへ広告が届き、逆に最適化が進むのです。
配信面の「量」を増やしたら次は「質」に目を向けてください。バランスよく広告枠を抑えればパフォーマンスが向上します。
参照リンク:
なおプレースメントの除外に関しては下記にまとめました。ご参照ください。
ユーザー属性を絞る
ターゲットが決まっているなら「ユーザー属性」を絞り込みましょう。
「ユーザー属性」とは
Googleユーザーの「性別」「年齢」のこと。
顧客が若いユーザーの商材で考えてみます。この場合シニアへ広告を届けてもCVは起きづらい。仮に高齢者にもアプローチしている状態でレスポンシブ広告を始めるなら?さらにシニア層へ接触することになり、無駄な広告費を消化しかねません。
そのため高齢者は除外し、ターゲットとなる層へ多く配信されるよう調整してください。成果の悪化を防げます。
おさらいです。レスポンシブ広告を使えばリーチできる「面」が増える。それゆえ効率よく広告費を消化させるため「ユーザー属性」を絞っていく。商材に合うよう調整すればCPAが担保されます。
「除外」するのではなく配信の「比率」を弱めるのも一つの手。商材の特性、運用の状況によってバランスを探ってください。
参照リンク:
なおユーザー属性の絞り込みについては以下で解説しています。ご参照ください。
通常バナーと組み合わせる
「通常バナー」との組み合わせも有効です。レスポンシブ広告ではアセットの組み合わせ次第で、様々な広告が作成されることは先述した通り。
実はこれはGoogleがデザイン理論に則り、配信先に合うよう広告フォーマットを変えているに過ぎません。言い換えると「無難な広告」を大量に作成しているのです。それゆえ「訴求力」の点では物足りないことも否めません。
逆に通常バナーの方がデザインや表現の自由度は高い。つまり質の高いバナーを作成できれば「訴求力」が高まり、レスポンシブ広告の欠点を補完できるのです。
レスポンシブ広告で「量」を担保しつつも通常バナーで「質」を補ってください。
もちろんクリエティブの要因も加わるのでハードルが上がります。しかしここまで手を加えることで成果が向上することを認識しましょう。
まとめ
今回は「GDNのレスポンシブ広告」について解説しました。
アセットさえ用意すれば、大量の広告パターンを作成でき、ビジネスチャンスが増加します。
しかし成果が悪化しないよう配信量を増やしてください。仕組みを理解して活用すればパフォーマンスが向上します。